昨年、体験学習でお手伝いしてくれた伊勢山小学校が、暑い中、今年も体験学習に来てくださいました!
暑い夏!体験学習は開催できるか?
今年の6月下旬、M先生から7月9日の定例活動日に体験学習をお願いしたい・・・とのお話がありました。
昨年も実施して頂いたので今回も是非にと。
私(寺田)の記憶では、昨年7月、猛暑となり当日の朝に「熱中症注意警報が発令されましたから体験学習は中止します」との連絡があり10月に変更したことが、直ぐに甦ってきました。
7月は雑草の勢いがすごいため、除草を体験してもらうことになっていましたが、活動が中止になってしまったため除草は体験してもらえず、10月の落ち葉清掃を体験してもらったのでした。
そこで、今年も7月ではなく、10月以降に予定を組んだらどうでしょうか?と、お答えしました。
M先生は昨年の経過をご存知でしたが、「7月に計画を組みましたので・・・猛暑の時はその時点で判断をして変更等の対策を行います」との返答でした。
私は学校が早く体験学習を実施したいと熱望されているのであれば、ご要望に応えようと判断しました。
開催されたけど・・・
7月9日。
熱中症警戒アラートが発令されなかったため、伊勢山小学校の体験学習は開催されることになりました。
伊勢山小学校4年生がやってきた!
2列に並んだ2クラス。
52名の子供たちが元気良くやってきました。
「おはようございます!!」
“おはよう”とあいさつが次々と飛び交いながら・・・学校から約20分歩いて到着しました。
当日の朝は薄曇りで、猛暑日とはならないようでした。
しかし、日が差してくると暑くなることが予想されることから、残念ですが除草の実作業は行わないで私の話を聞いてもらうことにしました。
活動場所近くにはちょうど地蔵原公園があります。
大きく育った桜の木の下の木陰で、コンクリートブロックを敷き詰めた空間に腰を降ろし、座った態勢で水辺愛護会活動についての話を聞いてもらうことにしました。
今日話した内容は、
- 私たちの和泉川中央水辺愛護会のこと
- 活動内容
- 除草のやり方
- 使用する道具
などについて約1時間説明を行いました。
桜の木陰に座った子供たちは、静かに話を聞いていました。
だれ一人無駄話もしないで、メモを取りながら真剣に聞いてくれました。
和泉川中央水辺愛護会と活動内容について
水辺愛護会の仲間は和泉川や川に沿って作られている遊歩道とか植込みの樹木などを大切にしています。
また、みんなで活動を行う時の四つの大きな目標をつくりました。
1.毎日、病気などをしないで暮らせるように「健康な体づくり」
活動前にはラジオ体操してから安全に作業ができるようにしています。
2.「美しい景色」を作ったり、守ったり、保つこと
遊歩道や川中のゴミを拾ったり、雑草を取ったりしてきれいにして歩き易くしています。
3.人間を含めた多くの生きもの達が住みやすく
また、花や木が育ちやすくなるような「環境作り」
レジ袋やペットボトルなどのゴミを拾ったり、樹木を覆うつる性の雑草を取り除いたりしています。
また、安全な作業環境を作るため、安全ベストを着用して安全に作業ができるようにしています。
4.一緒に活動する人たちと楽しく語り合ったり、悩みなどを気軽に相談できるような「仲間づくり」
活動後にはお茶を飲みながら、今日の作業で良かったことやうれしかったことを話したり。
困ったことを相談しあったり。
世の中の動きとか最近の出来事などを話し合っています。
「除草」のはなし
次は「除草」について話をしました。
除草とは雑草を取り除くことですね。
どうして雑草を取り除かなくてはいけないのかな・・・
たとえば、農家の人達は、畑や田んぼで色々な野菜、米、麦、くだものや花などの作物をいっぱい育てています。
雑草があると雑草に栄養分を取られたり、日当たりや風通しが悪くなり作物の成長を妨げるとか病気にもなったりして、害を与え収穫量が減ったりします。
一方、遊歩道や植込み部分に雑草があると、雑草が伸びて歩きづらくなり、草に足を取られて転ぶ可能性があります。
さらに景色が見苦しくて汚く見えます。
そうするとゴミを捨てる人も多くなり、あそこには行きたくないとか住みたくないなどの問題が発生してくるのです。
そのために雑草を取り除く必要があるのです。
だから私達は「遊歩道や植込み部分、花壇の除草活動」を行っているのです。
私達が活動で行う除草方法には、
①手指を使って雑草を抜き取る“草むしり”
②かま類やショベル(移植ごて)などを使って行う“草取り”
③かまを使って雑草を切り取る“草切り”
④刈り払い機械を使っての“草刈り”
があります。
そして、活動では雑草が生えている場所、生え具合、種類などに応じて除草方法を決めます。
一般的にはかま類を使った草取りの作業が多いですね。
次に除草作業で使用する道具などの名前と現物を紹介しながら、一緒に座学を担当しました副会長のHさんが使い方の演技をしてくれました。
まずは除草の時に使用する道具類です。
- ショベル(移植ごて)
- のこがま
- かま(大・中・小)
- くわ
- ホー
- せんていはさみ
- 刈り込みはさみ
- スコップ
次に清掃道具です。
- 竹製ほうき
- み(竹製・じゅし製)
- 熊手(竹製・じゅし製)
- ちり取り
- ゴミ袋
- PPひも
次に作業用具です。
- 手袋(軍手・ゴム製・ナイロン製)
- 水中用長ぐつ
- 安全ベスト
- カラーコーン
以上の道具を必要に応じて準備して活動しています。
雑草について
雑草についてお話しました。
雑草とは畑や田んぼで作る作物や花壇の花とは違って、作る人が考えていないものが自然に生えて来たものとか、庭や歩道などに自然に生えて来て、景色を悪くしたり歩きにくくして人々に喜ばれない植物などを言います。
当日、体験学習が行われた地蔵原公園内のすぐ近くで採取した雑草などについて、Hさんが詳しく説明をしました。
これらは薬草になります。
これらは外来種といって外国から入ってきたものです。
その他にも
このように公園の近くでもたくさんの雑草があります。
活動を通して困っていること
最後は、私たちが活動を通して困っていることをお話しました。
- ゴミ類(空き缶、空き袋、タバコの吸い殻など)が捨てられていること。
- 犬の糞がきちんと始末されずに放置されていたり、ビニール袋に入れられたまま捨てられていること。
- 活動する仲間が増えないこと。
- 活動への参加者が少なくなり景観の維持、向上が難しくなってきていること。
です。
皆さんが遊びに来たり一生懸命に勉強して、社会人となった時には、この和泉川を思い出して、活動等にご協力頂けると嬉しいです。
子どもたちからの質問コーナー
子どもたちから質問がありました。
Q:活動を終えて感じる気持ちはどのようなものですか?
A:除草をした所はきれいになって美しく達成感があります。
さらに自分の心もきれいになってまた、活動をしようという気持ちがわいてきます。
Q:活動をするにはどのようにしたら一緒にできますか?
A:まだ、小学生なのでお父さんやお母さんたちと一緒に参加してくれれば活動できますよ。待っています。
その他にもたくさんの質問をいただきました。
ありがとうございました。
***
暑い中、私たちの話をメモを取りながら熱心に聞いてくれてありがとうございました。
「草取りはしないの?」と先生に聞いている子どももいました。
草取り体験をするのを楽しみにしていてくれたのかな?とうれしくなりました。
また一緒に活動するのを楽しみにしています。
文:寺田
編集:Nao
写真:寺田・Nao